そもそもTFCCって何のこと?
三角線維軟骨複合体損傷(Triangular Fibrocartilage Complex injuries、TFCC損傷)
その骨と骨をつなぐ靭帯たちが三角形に存在することからこの名前が付けられています。
そして臨床上、難治性の経過をたどる症状でもあります。
ケガや原因不明で手首の痛みがあるのに、レントゲンは撮ったけれど骨の異常が見られない場合、手首の小指側に痛みが強く出ている場合は、
「治りにくい手首の捻挫ですね」
「TFCCですね(いわれてもピンと来ない)」
と診断を受けられている事と思います。
なぜ、治りにくいのか。
当院で施術をしていくに当たり、思いついた事をまとめていきたいと思います。
一般的なTFCCの対処法
一般的に整形外科さんに通院すると、
痛み止めの注射か、動きを良くする注射、もしくは痛み止めの飲み薬や貼り薬かサポーターといった対応が主でしょうか。それでも良くならなければ手術の選択か。
では「骨に異常は無いなら」と考えて、かかりつけの整骨院に診てもらうと
電気治療やアイシング、軽くマッサージを受けてテーピング・包帯などの固定といった対応を受けると思います。
ほぼ単純な手首の捻挫(TFCC含む)であれば、上記の対応で症状は消えていくでしょう。
しかし、ひととおり上記のような治療は受けたけど
改善していない、もしくは以前と同じような負荷がかけられない!
というそこのあなた、ひょっとしたらあなたの症状には今までの治療が合ってないのかもしれません。
なぜ安静固定しても治らない手首の痛みの理由
右手の骨の解剖図です。
手首の右下に存在するTFCCがおおよそ図で描かれています。
それを挟み込むように存在する「骨」として、
手首から肘まで存在する
「橈骨」と「尺骨」
そしてTFCCの上部には
「小菱形骨」
「有頭骨」
「有鈎骨」
「舟状骨」
「月状骨」
「三角骨」
「豆状骨」
と8つもの骨たち(手根骨しゅこんこつ)が寄合い、手首の動きに大きく関与しています。
これらの手根骨は数は8つですが、関節面はその数ではおさまらない程の複雑な形状をしているのが、画像をみても伺い知れる事でしょう。
つまり、治りにくい手首の痛みは損傷した軟部組織にアプローチするだけでなく、手首の動きに大きく関与している手根骨や橈骨・尺骨などで構成する関節面を正常に機能させていく事が、本質的なアプローチとなっていくわけです。
当院の具体的な手首の痛みの対処法
その方の手首の痛みに対して、必ず同じ処置をするとは限りません。
なぜなら、痛め方や痛みの程度は十人十色だからです。
その中でも、治りにくい手首の痛みの患者様や、私自身(苦笑)が経験した手首の痛みで著効があった対処法をいくつかお話しいたします。
アイシングをする
もう、これはどんな痛みに対しても有効ですね。
(アイシングのやり方や当てる場所には要注意)
手首が痛ければ、手首がつかるくらいのバケツか洗面台に
強い炎症の熱をとり、速やかに正常な状態へ近づけてくれます。
写真は「ボルダリング」をしたあとに「アイシングルーム」にて手首から指をアイシングしている
我が息子たちです(笑)
手首の手根骨を整復する
これは治療技術として、言葉でも動画でもお伝えしずらい部分です。
当院では手技・治療器具(専用の転子・メディカルハイドロバッグ)などを用いて
「手首が動きやすく」なるように手根骨を整えてまいります。
写真はそのうちのひとつ「メディカルハイドロバッグ」を巻いている手首の画像です。
この専用サポーターをつけて、手根骨に適切な圧を加えながら患者様にある動きをしていただくことで、
手根骨の関節面を整復する効果が期待できます。
ちなみに写真の手はTFCCを損傷した私の左手の写真です。
先日、下手な横好きのサーフィンをして手首を捻挫しました苦笑
炎症の熱を取り続ける
さすがに休日でもなければ「炎症の熱をとるアイシング」をし続けることは困難です。
しかし、困難じゃないアイテムが当院には存在します。
写真をみる限り
「穴のあいたシップ?」
と思われる方も多いのですが、薬剤などはいっさい含まれておりません。
もの凄い圧力をかけて作られた薄い膜でできているテープになるので、
四方八方に伸び、そして貼ってる間は
「炎症の熱をずっと取り続けてくれる」
のです。
手術の前に一度ご相談を
TFCCを含めた、手首の捻挫や手根骨の不全脱臼などで治りにくい痛みでお困りの方は、一度当院にご相談ください。
手首が動かずにお困りだった方の喜びの声をいただいている実績が、当院にはあります。
そして二度の手首の痛み(空手の組手による手根骨不全脱臼とサーフィンによるTFCC損傷)を体験して、仕事に支障を来たさず回復している私の両手首を見ていただければ一目瞭然でしょう。
効果には個人差がありますが、お気軽にお問い合わせくださいませ。
